さまざまなテーマに触れながら、心が揺れたり、ふっと軽くなったりするようなAudible体験が多かった10月。
特に、辻村深月さんの作品にどっぷり浸かりました。
ストーリーが徐々につながり、クライマックスに向かていくほどにスッキリと腑に落ちていく感じ・・・。
“うわーーーーー！そういうことだったのか”という爽快感と納得感を得ながら楽しみました。
ここでは、10月に聴いた5冊をまとめて記録しておきます。
もし気になる作品があれば、ぜひチェックしてみてください！
日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと 著：本田晃一
竹田和平さんのことをよく存じ上げていなかったけれど、この書籍をきっかけに大好きになってしまいました。
陰日向にかかわらず、常に感謝の気持ちを向けられるかどうかで、人生は大きく変わるのだろうと実感しました。
下に咲いている花は上を向いていて、上に向いている花は下を向いていて、背丈くらいに咲いている花はこっちを向いて咲いているがね。花ってのはなぁ、人間に向かっていつも咲いてるでよ。こんな奇跡みたいなことはあるかね。何でこれをありがとうと思わんかね。これ以上のありがとうは他にあるがな。
日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと 和平さんのセリフより
この書籍に触れるたびに、肩の力がふっと抜けるような、あたたかい一冊でした。
また、お金持ちのイメージを大きく変えてくれた書籍でもありました。
スロウハイツの神様（上） 著：辻村深月
登場人物が多いせいか、没入するまでに少し時間が必要でした。
途中、情報を整理するためにノートに人物相関図を書き出したほどです。
若者たちがひとつのアパートで暮らしながら切磋琢磨する姿に、創作の熱や、時に剥き出しになる感情の重さを感じました。
スロウハイツの神様（下） 著：辻村深月
上巻が嘘のように、あっという間に没入した下巻。
ストーリーがパズルのピースのようにハマっていき、「あーそうだったのか！！！」と腑に落ちる感覚がとても痛快でした！
派手な事件を起こして死んでしまわなければ声を届けてもらえませんんか。生きているだけではニュースになりませんか。何も問題が怒らないこと、今日も学校に行けることが、平和だったり、幸福であるのなら、私は死んだりせずに問題が起こっていない今の幸せがとても嬉しい。
スロウハイツの神様 より
胸にじわっと広がる言葉が多く、読後感がとても良かった作品です。
凍りのくじら 著：辻村深月
スロウハイツよりも前の作品が気になり、順番を追うように手に取った一冊。
すると、スロウハイツと世界がつながっているように感じられ、物語がより、深みを帯びました。
人間の光と闇が強く描かれていて、自分自身のそれともつい重ね合わせてしまう・・・そんな作品でもありました。
とてもハラハラさせられるストーリーだったので、先にスロウハイツを聴いていて良かった…とわりと強めに感じました。
私達はあなたにここで死んでほしかった。やせ細り、戦いながら、それを娘に見せるべきだったんですよ。迷惑をかけながら、妻と娘に嫌われながら、そうしてほしかった。私達はあなたがとても好きでした。
凍りのくじら 理帆子の母のセリフより
「家族に迷惑をかけたくない」と思う現代の空気。
これは健康なときであれば自然な感情だと思います。
でも、大切な人が重い病で勝手に姿を消してしまったら…。
そんなことを想像すると、理帆子の母のセリフに痛いほど共感してしまうのです。
実際、実父の介護から看取りまでの経験を思い出すと、
お父さん、よくやってくれた。ありがとう
という気持ちになります。
人は矛盾を抱えながら生きる動物であるということを、改めて考えさせられました。
告知 著：久坂部羊
ほぼノンフィクションと言われている医療小説。
在宅医療や終末期医療の現実に思わず聴き入ってしまいました。
特に印象に残ったのは「湯灌」のエピソードです。
昨年亡くなった父のことが重なり、胸がぎゅっとなるほどリアルでした。
健康な人が下す判断が、死に向かう人を苦しめることがあるという現実。
双方が幸せであるためにも、元気なうちから「死」と向き合うことの大切さを感じました。
まとめ｜10月に触れたAudible作品５つ
日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと 著：本田晃一
感謝哲学のような一冊。竹田和平さんの感謝マインドが、心をほっこりさせてくれます。
スロウハイツの神様（上） 著：辻村深月
登場人物の多さに戸惑いながらも、理解を深めていく過程が面白い！若者たちの心の揺れが静かに刺さる上巻でした。
スロウハイツの神様（下） 著：辻村深月
伏線がつながり、上巻からのストーリーが一気に完結していく爽快感がすごい！人の温かみと関係の尊さを噛みしめることができる下巻でした。
凍りのくじら 著：辻村深月
人間の光と闇。人間の本質を突きつけられる１冊でした。強い感情がぶつかり合う物語にとてもハラハラさせられます。
告知 著：久坂部羊
終末期医療のリアルを描く、ほぼノンフィクションの医療小説。元気なうちから“死”を無視せずに生きることの大切さを改めて知りました。
10月は作品を通して、感謝・人間関係・人間の光と闇・生と死という幅広いテーマに触れた月でした。
どの作品も、ハッとさせられるような気付きや、新しい視点を与えてくれました。
それから、私が常々思っているすべてのことは表裏一体であるということも、改めて痛感した次第です。
何事も決めつけすぎず、自分を過信しない態度を大切にしたい。そんなことも改めて再確認しました。
今回ご紹介させていただいた書籍はすべて、Audible無料対象作品です。
もし気になる作品があれば、ぜひ触れてみてください！
もりー
最後までお読みくださり、ありがとうございました！
